YOASOBIできる体力はもうありません、大使です。
”しゃくし(杓子)”とは。
いわゆる”しゃもじ(杓文字)”のことですね。
猫も杓子も~とかっていう言葉もありますよね。
杓子は何に使うかというと多くの人がご飯をよそったり、お鍋の具材をすくったりしますね。
飛騨にはそんな杓子の伝統工芸品があります。
それは「有道杓子(うとうしゃくし)」というもの。
これが有道杓子であります。
なんだかシンプルですね。
割と華やかな伝統工芸品が目立つ飛騨ですが(飛騨春慶や渋草焼、一位一刀彫など)、これは実にシンプル。
有道杓子とはいったいどんな杓子だ?と思われている方のために簡単にご説明を。
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高山市久々野町有道地区にて江戸時代後期から農閑期の貴重な現金収入源として作られてきました。
その後昭和四十年代には全戸離村により杓子作りも姿を消しそうだったんですが、町民がこれはよろしくないということで保存会が結成、現在まで受け継がれています。
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一度消滅しそうだったんですね。
今に伝わる伝統工芸品によくある背景ではありますが、残されてよかったですね。
説明の続きを。
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木の成長が止まる秋から冬にかけて地元の山から切り出した良質なホオノキを使ってひとつひとつ手作り。
型を使用せずに形を整えるため、すべて形が違うし大きさが違う。
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そんな有道杓子を先日ついに買うことができました。
なかなかその辺に売ってないんよね~
裏側はこんな感じです。
シュッとしてますよね。
本当に「木」だけ。
金属とかは全く使っておらず、ホオノキのみ。
完全に乾燥している杓子はとにかく軽い。
iPhoneとかテレビのリモコンよりも全然軽い。
表面は凸凹していますが、肌触りは柔らかく温かい。
「木のぬくもりを感じる」
ってよく言ったり聞いたりしますが、有道杓子はそれを特に感じさせてくれます。
波の模様みたいに残った跡が特徴。
シームレスなとこがめちゃくちゃかっこいい。
裏側とかまるでベントレーのスーパーフォーミング技術のようですよ。
知らない人は調べてね、すごい技術だから。
随筆家の白洲正子が「杓子の王様」と言ったほどの有道杓子。
飛騨高山のまちなかで見かけたらぜひ買ってほしいです!
僕は液体に付けるのがもったいないので、コーヒー豆を袋から出す時に使わせてもらいます!
良いものを手に入れた。
その有道杓子を手に入れたのが、毎年1月24日に開催されます「二十四日市」であります。
毎年ものすごい賑わいで、本町の商店街は歩行者天国になり、たくさんの露店が出るイベントで、4万人くらいの集客があるみたいです。
それが今年はコロナの影響で大幅に縮小でした。
二十四日市は天気が荒れると毎年言われております。
今年は雨。そして寒い。
荒れておりました笑
明治の頃にはもう始まっていたと言われている二十四日市。
これも有道杓子と一緒で歴史がありますね。
来年は通常規模で開催できるといいですね。