師匠からお花をいただいた、大使です。
昨日の記事の続きで、紅葉を愛でながら雪を踏み向かった先は長野県長野市。
2019年10月12日
猛烈な台風19号が日本を直撃。
長野県を流れる千曲川堤防が津野地区で決壊。
周辺には神社、公民館、体育館、民家、りんご畑などがありましたが、切れた堤防から大量の水が流れ込み、辺りは水に浸かりました。
りんごの木は根こそぎ流され、家も基礎ごと流され、神社も神様ごと流された。
現場に立った瞬間にただ事ではない災害とすぐに理解しました。
僕は多くの人たちとできることをさせていただきました。
通って通って通いまくった。
通うと自然と知り合いも増え、仲間も増え。
先日、一緒に数日間長野市の支援に入ったゆーごさんと仲間に会ってきました。
みなさん忙しい中「少しの時間だけでも会いたい」と言っていただき、一緒にランチしていただきました。
そして「いつもの」手土産、りんご。
長野市に来ると100%手土産でりんごをいただける。
なんだかすごく安心するんだよなぁ。
安心材料のりんごだけども、去年木が泥水に浸かってしまいました。
今後を絶望するりんご農家がほとんどを占める中、僕たちボランティアが入りその絶望が希望に変わった農家もいるのも事実だ。
真空状態の泥を丁寧に取り除き、マイナスな状況からようやくゼロに戻り、栽培に集中できる。
そしてりんごを収穫。
あの状況を見た人間からすると、まさか1年後にりんごが収穫できるなんて夢にも思ってない。
それだけ悲惨な現場だったわけです。
写っているのはりんご農家のなつみさん。
出会った頃はすごくピリピリしていて、正直「怖い」の印象だった。
その後、コーヒーの炊き出しで何度かお会いしたけど、僕からのなつみさんへの印象は柔らかくなっていった。
しかし最初の支援後から会ってないゆーごは「あの時怖かったなつみさん」だったので皆さんと別れたあと車の中で「全然印象が変わっていて正直最初は分からなかった」と言っていました。
一番右のもぐみさんはとっても面白~くてフワフワしてる人。
今回のこの写真もコンビニ前で一服を始めたばかり(たばこに火をつけたばかり)のお兄さんに声かけて撮ってもらっちゃうスタイル。
何度も笑わせてもらっちゃったな。
ものすごくグルメで長野の色んなお店に詳しく、この人さえ知っていれば長野県の観光も3倍は楽しくなる。
白い服装、お馴染み宮下果樹園・宮下さん。
元気400%の素敵な兄さん。
宮下さんに関しては文章で書くのは難しいので実際に会ってください笑
めちゃくちゃいい人で、カッコイイ人。
今回の滞在でもりんごを大量に頂きました。
本当にありがとうございます。
ストーリーの詰まったりんご。
どこでいただくりんごより甘さは体に染みます。
偶然にもゆーごと長野のボランティアに入ったちょうど1年後に今回行くことができました。
本当に偶然。
これも何かの縁なんですね。
1年前と変わらない人、空気、温度、紅葉の赤さ。
今年もりんごが実ってよかった。
社殿ごと流された決壊場所正面にある守田神社。
今後小さくですが再建されるそう。
よかった。
壁が無残にも剥がされた体育館は、1年前と変わらない。
津波が襲った後の光景のような現場に立ってから1年。
この光景を目の当たりにしたら絶望的になるか。
水の通り道はめちゃくちゃ。
原形なんて言葉を忘れるくらいくちゃくちゃだった。
ちょうど一年前の訪れた日に撮った写真。
この出会い、この再会、奇跡としか言いようがないな。
木の根っこの泥を優先的に除去したのも懐かしい。
公費解体されてしまった家や建物もあれば、このようにりんご畑のような変わらない場所もある。
生き物を生かし続けるということの難しさも知った。
落ちているりんごは商品にならないのだけれど、なるべく踏まないように努力したりしたけど、尋常ではないぬかるみで尋常ではない量なので踏むしかない。
悲しいことに、踏んだ方がりんごは固いので歩きやすかったりする。
育ったものを踏むという行為がどれだけ悲しいことか。
それと同時に手元にあるりんごの価値を知る。
本当に当たり前ではないんだな。
あの時は...なんて懐かしい話がこうして1年後、共に活動した人たちと話せることもどれだけ価値のあることか。
出会えて本当に良かった。