新緑で目が癒されとる、大使です。
いきなりですが、問題です。
Q、日本で一番天然記念物が多い県はどこでしょう。
どこだと思いますか?
A、山口県
です。
そこは岐阜県ちゃうんかい!っていうツッコミが聞こえてきそうですが...
岐阜県実は2位なんです。
その数36件であります。(2013年のデータ)
ちなみに山口県は38件。
そもそも天然記念物ってなに?って人、
これを読んでください。
本題。
岐阜県には南北を貫く国道があります。
多くの人からは「よんいち」と呼ばれ、親しまれている名古屋と富山を繋ぐ国道。
まさに大動脈という言葉がピッタリ。
よんいち268.3㎞のうち、七宗町~白川町までの約12㎞の間に、
「飛水峡」(ひすいきょう)
という渓谷があります。
コチラ。
これぞ渓谷!って感じの渓谷。
水面に近いところだと、
深い緑色の水が岩壁と岩壁の間を流れていきます。
一目見て、川の水が岩を削ったんだ。って思えます。
それは途方もない時間が作り出した傑作。アートです。
この景色だけでも天然記念物に指定されても良さそうですが、この景色が登録されているわけではありません。
登録されているのは、
「えっ?コレ?」
って言っちゃうような芸術。
「甌穴(ポットホール)」
であります。
写真のような穴が岩盤の上にできているんです。
その数、目視だけで飛水峡約12㎞の間におよそ1000個。
そもそも甌穴とはなんぞや。
それは急流の川に起きやすい現象。
岩石に割れ目が入ると水圧で窪みができ、渦巻きが起きて小石の回転で窪みが削られ、僕たちが想像するよりも遥かに長--------い年月をかけて出来た穴のことを甌穴といいます。
よく写真を見てみると、確かに小石が穴の中に残っています。
この甌穴群は世界的にも珍しく、国指定の天然記念物に指定されています。
甌穴を横目に(あくまで国指定の天然記念物です。)歩みを進めると、
「これぞ岐阜県!という景色に巡り合います。」
深緑の水が川を流れます。
水が流れる音だけが渓谷を響き、まるでバング&オルフセンのシアタールームにいる感覚です。(そんな経験はしたことない大使です。)
チャートだ!
美しい模様をしつらえた岩壁はもはや一つの絵画。
大英博物館にいるのかと勘違いします。
急流が削った岩盤は滑らかな形で収まり、奇形の岩になります。
この岩盤の上を歩く際は気をつけてください。
チャート独特の岩の切れ目でサンダルで行くと足を切ってケガをすることがありそう。
こーんな穏やかな景色は自然に溢れた場所しか見られませんね。
甌穴や渓谷を眺められる公園は細い道幅の先にあります。
大きな車ではなかなか行くことが厳しそうです。
それにしても、よくこんなとこに道を通したな...